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SDGs Runners インタビュー「SDGsハッピーアースパレードなどを手がける安在尚人さん・木下拓己さん」 

世代を超えたパートナーシップが生まれてこそ、
初めて社会を変えるインパクトが持てるんじゃないかと思ってます。
NPO法人世界ヒバクシャ展事務局長 安在尚人

自己紹介と現在の活動内容について教えて下さい

安在さん:NPO法人世界ヒバクシャ展グループの事務局長を務めています。
世界ヒバクシャ展とは原爆だけでなく、原発事故や核実験などあらゆる世界中のヒバクシャの写真を日本人六人のカメラマンが撮影した写真展です。

もともと私は東京新聞の記者をしていました。1990年にアースデイ(※1)が日本に入ってきたのですが、2000年までの限定組織でアースデイ日本連絡所というのがありました。それが解散した後に、アースデイはエコでは最高のブランドなので、これをもっと活かす方法はないだろうかと思って、いろんな人に呼びかけて、2001年にEarth Day Tokyoという新しい枠組みで立ち上げました。それが今もずっと続いていて、市民によるエコイベントとしては日本最大、10万人以上が訪れる大きなイベントに育っています。そして、311の後に世界ヒバクシャ展に出会い、その事務局を始めました。被爆者の1番の願いは「平和」です。ただ、写真展だけやっても、もともと核兵器に反対の人しか来てくれないというジレンマがあって、もっと広げる仕組みを作りたいという思いで、Yes!Peace!というプロジェクトを始めました。

そのプロジェクトのメインイベントとして、今年2018年からはSDGsハッピーアースパレードを始めました。SDGsとつけたのは、幅広い横の繋がりが大事だと思っているから。平和のグループだけで平和の活動をしても、なかなか平和は築けないし、エコのグループだけでもダメで、横の繋がりを作ることで、問題を解決してける、という思いから、SDGsハッピーアースパレードという名前にしました。



(※1)アースデイとは?
1970年4月22日にアースデイは誕生しました。 1970年アメリカのG・ネルソン上院議員が、4月22日を”地球の日”であると宣言、アースデイが誕生しました。学生 運動・市民運動がさかんなこ の時代に、アースデイを通して環境のかかえる問題に対して人々に関心をもってもらおうと、それは当時全米学生自治会長をしていたデニス・ヘイズ氏による、 全米への呼びかけへとつながりました。そうして、1970年の最初のアースデイは、延べ2000万人以上の人びとが何らかの形で、地球への関心を表現する アメリカ史上最大のユニークで多彩なイベントとなりました。

Earth Day Tokyoサイトより引用

木下さん:私も同じ問題意識を持っているんですが、やはりNPOとかNGOとかが自分たちの問題ばかりを取り組んでいて、横のつながりを持てていないというところが問題に感じています。アースデイは思想、信条、宗教、民族いろんな違いを超えてつながってきたという経緯があるのですが、一つの問題が解決したら、また新たな問題が生まれてくる、というようなもぐらたたきのような現象を、みんなが繋がることによって解消していこう、というような取り組みが必要だと感じています。

安在さんたちの活動はSDGsの何番の解決につながりますか?

安在さん:17番「パートナーシップで目標を達成しよう」です。日本の今までの市民運動の問題は横に繋がっていないことと、分野を超えた繋がりがないという点だと思います。とにかくバラバラ。自分たちがやりたいことをやっているという感じ。

 

もう一つはビジョンがないということ。それぞれの分野で自分たちが見えるところだけをやっているという感じ。これでは運動の方法が効果的でないので、それをより効果的な運動の方法にみんなで変えていくということが必要だと思っています。そして難しいことを言っていても話が進まないので、みんなで楽しいことをやろう!思いっきり楽しんでそんな経験を共有して、そこからみんなで考えていく。そうやって分野ごとの壁を取っ払うような大きなムーブメントにしていきたいな、と思っています。

木下さん: 一部の人だけが環境問題に関心を持って動いても世の中は変わらないので、「1人が100歩進む」のではなく、「100人が1歩進む」ような感じで、一般の方が楽しめるようなものが必要だと思っています。人って理論や理屈で動かないので、自分が体験して感じたことが人の行動の第一歩になると信じているので、そういった気づきを与えるようなパレードを今後もやっていきたいと思っています。

問題提示だけしても大半の人はなかなか動かないですもんね。

安在さん:そうですね。今の運動には楽しさが欠けていると思います。

木下さん:人が魅力的に感じることや共感できることをやっていかないいけない。正論や難しいことを言っても人はついてこないと、何十年も活動をしていて感じています。難しい問題ではあるんですけど、「優しく」「分かりやすく」「楽しく」体感できてアクション出来るようなことが必要。

世界を動かしているのは一部の偉い人たちだけでなくて、市民だと思いますので、市民の力を動かして、地球環境を守っていきたい。そのためのパートナーシップということで、SDGsを広げていきたいと考えています。

楽しいことで多くの人を巻き込んでいくということですが、同じことをずっと続けていても、人って飽きちゃいますよね。楽しさを維持するために心がけていることはありますか?

木下さん:新しい人たちを入れていくということですね。ずっと同じメンバーでやるのではなく、あえて違う意見の人たちも取り入れていく。どんどん新しい人たちを巻き込んでいくことですかね。

安在さん:そうだね。今ってとても大事な時期に来ていると思っています。311の後にいろんな人たちが一斉に日本中で動き出した感じがある。その時に新しいグループがどんどん出来ていって。老舗のNPOやNGOも頑張ってはいるけど新しい運動の方法を開発しているグループが山ほどあって、そういうところと繋がっていくと、違う表現の仕方や違う伝え方を手に入れられると思います。今後どれだけ新しい手法とどこまで繋がっていけるかというのが重要。

ただ、一つ気をつけないといけないことが、新しい方法を持った人たちだけでは足りないと思っていて、やっぱりこれまで活動してきた人たちが、今までの知恵とか経験とかいっぱい活かすものを持っているので、新しい方法を取り入れつつ先人が積み重ねてきたものを活かす、ということが重要だと感じています。

安在さん、木下さんにとって、17番の定義って何ですか?噛み砕いて具体的に言うと。

安在さん:世代を超えた横の繋がり、ですかね。

積み重ねてきた経験や知恵を新しい方法で広げていく、実現していく。そんなことが今欠けているかなって。若い方だけや年配の方だけの運動ってそれだけだと、本当の意味で社会を変える力にならない気がしています。もっと世代を超えたパートナーシップが生まれてこそ、初めて社会を変えるインパクトが持てるんじゃないかと思ってます。

木下さん:17番はアースデイにマッチしてるなって思います。

どうマッチしてますか?

木下さん:思想、信条、宗教、民族という分断されている問題をパートナーシップによって超えていく、というところが目標達成するためには通過点として必要なんじゃないかな、って思います。

安在さん:「あらゆる違いを超えて地球環境問題を解決すること」がアースデイの原点だからね。まさにパートナーシップ。それぞれが別々でやるだけでなく、それぞれが持ち寄ってやる。そうすることで問題は解決していけると思います。

今後のビジョンについて教えて下さい

安在さん:SDGsハッピーアースパレードに関しては、来年以降もっとSDGsのいろんな要素を表現・体感してもらえるものを作ることに力を入れていきたいと思っています。アースデイ50周年である2020年は特に盛大にやりたいですね。

それとは別に今、「未来ビジョン2030」というプロジェクトが動き出している。

日本が「ビジョンなき国家」で流されるまま、よくわからない政策でめちゃくちゃになってしまっているが、みんながしっかりとビジョンを考えることでより良い方へ方向転換していこうよ、という形で「未来ビジョン2030」が動き出しています。


具体的にどんなことを?

安在さん:ひとつに、未来ワープmeetingというのをやります。2030年の自分になり切って、その自分とその仲間で、「こんなことをしてきたねー」「今こんなことやってるんだよ」「それってどうやってやってきたの?」という会話が展開する。未来から今を振り返るんです。これがすごく面白くって!


想像するだけで楽しそうですね!

安在さん:その未来ワープmeetingをいろんな分野ごとにやって、2030年の理想を考え、それをパレードで表現する。ビジョンを言葉で表現したり、どうしたらそれが実現できるかを真面目に話し合ったりもするんですけど、そうなった世界をパレードで表現できないかな、という話をみんなでしています。


最終的なビジョンはあるんですか?

安在さん:今マザーアースプロジェクトというのを始めようとしています。インターネット上にマザーアースというバーチャルな地球を作って過去、現在、未来の持続可能な社会を作るのに役立つ様々な情報を載せていこうと思っています。VR映像とか最新の映像技術も使いながらリアルな体験もできる映像を多用しつつ。例えばエコビレッジとかオーガニックコットンの農場とか、そういうもののVR映像だったりドローンの映像だったり、疑似体験できる映像を集める。未来のビジョンを映像で作るんです。

過去は世界ヒバクシャ展など、記録として残しておくべきことも表現して、過去、現在、未来の時空を超えて旅をする仮想エコツアーみたいなことができる仕掛けを世界中の市民が協力して作っていこう!そういう計画を立てて動き出しています。

いろんな取り組みがバラバラで、繋がっていないということが大きな問題だと思っています。繋がりやすい環境を作り出すことで、新しい出会いが生まれたりして、変化が加速するんじゃないかと。これは遊びではないので、どう早く変わるか、スピードが一番大切だと思っています。その変化のスピードを早くするためには、やはり繋がって最善のものをみんなが取り入れたり、生み出したり、プラスの連鎖が生まれていかないとダメじゃないかな。特に若い人たちが学ぶ場所が必要。SDGsのテーマパークみたいなもの、楽しい体験ができるものを作っていきたいと思っています。


まさに万博ですね!

安在さん:そう!SDGsのプラットフォームやライブデータベースという言い方もしているけど、生きているデータベースというような意味合いです。それを生かしてSDGsのテーマパーク的な楽しめるコンテンツを作っていく。まさに万博と一緒。リアルな環境をネット上で表現して、とにかく楽しみながら学ぶ環境を作っていきたいです。

今はたまたまある情報や偶然入ってきた情報しか得ることはできない。インターネットの環境ってそうだけど、ただ検索だけでなく、いろんな情報に出会える仕組みを作っていきたい。本当はどんな社会がいいのか、というものを見せていきたいですね。


最後に、SDGsの18番目のゴールを作るとしたら何ですか?

安在さん:「Dreamer、夢見る人を増やすこと」です。

夢見る人を増やすことで、諦めるんじゃなく、社会を変えていける力になると思っています。そんな人を増やしていきたいですね。
昔だと夢みたいな事が今なら実現化できる。そういうことができるタイミングに今あると感じています。そして変化を加速させないと人類の未来はないと思っています。

 

●Earth Day Tokyoの公式ウェブサイトはこちら

●SDGsハッピーアースパレードのFBページはこちら

●2030ビジョンプロジェクトのFBページはこちら

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